モーニング娘。ファンクラブツアーin香港 2日目

朝8時過ぎにホテルを出発。バスは「2ショット撮影会」の会場へ向かって走る。が、当然どこを走っているのか見当もつかず。
途中、青馬橋(Tsing Ma Bridge)という大きなつり橋で下車して、思い思いに風景の写真を撮ったりした。
確かに景色はそこそこいいけどそれほどたいした場所でもなく、なんでこんな場所で降りるんだろう、もしやここでサプライズ?などという憶測も飛んだが、結局何もなし。
今にして思うと2ショット撮影には時間がかかるので前の組が終わるまでの時間稼ぎだったとも考えられるが…?
結構な長い時間かけて走って到着したのは黄金海岸酒店(Gold Coast Hotel)。
ここの一室で2ショット撮影会が行われる。

ここまではかなりゆるめのただの旅行、しかしアップフロントの管理下に踏み込んでくると一気にピリピリとしたムードに包まれる。
刻一刻と迫るその瞬間。ついに、娘。との対面の時…
撮影する部屋にはついたてができており、ほぼ直前まで様子をうかがうことはできない。
順番が来た。いよいよ入室―――――
いた!!モーニング娘。いた!!!!ぐはあああチャイナドレス着てる!ガキさんいる!!れいないる!mitisigeイくぁwセでdrftgyふじこlp;@:「

緊張と、表に出せぬ興奮で頭は大混乱。もはや視界もおぼつかず、誰がどこにいるのかすら正しく認識できない。
しかし大事な写真撮影。わけもわからぬまま終わってはもったいない。
あらかじめ、ちょっとした作戦を立てていた。少しでも娘。さん達の印象に残るようにしよう、と…
若手お笑い芸人の登場時よろしく、手を叩きながら入場。
「はいはいはいはいはい〜どうもーよろしくお願いしまーす!元気にいきましょう〜!」
…みたいな感じのことを言いながらカラ元気を振りまいてみた。リアクションは薄かった。と思う。なにしろ彼女達の表情まで確認する余裕がない。

撮影は滞りなく終わった。終わってしまった。
しかし、確かにモーニング娘。と2ショット(11ショットだけど)写真を撮った。その感動が、じんわりと全身に流れ込んだ。
異国の地で、モーニング娘。と同じ時を過ごす。それがいかにスペシャルな事柄であるのか、ということを体で感じた瞬間であった。

さて興奮も冷め遣らぬまま、別のホテルに移動して昼食をとることに。
機内食以外の食事は出ないはずだったのでこれはある意味サプライズイベントであった。
かなり広いレストランでバイキング形式の食事。料理も中華をメインに多くの種類が揃っていた。
ソフトドリンクやビールは別料金ということだったが法外な価格だったためやめておいた。

おなかが満たされたところで、夜に行われるイベントの座席を決める抽選会が行われた。
微妙な番号が来て、どの辺に座るのかよくわからないがあまり良席でないことだけは確かだった。
このあと再びバスに乗り込み、特設のハロショがある日航ホテルに移動。しかし、ショップはすでに整理券がないと入れない状態になっていた。
夜のイベントの集合時間まで3時間弱、中途半端な自由時間となってしまった。

私達二人はいい具合に時間をつぶせる場所、ネットカフェとかゲームセンターといったものをイメージしつつ、漠然と駅に向かって歩いていった。
15分ほど歩くと地下鉄の尖沙咀駅(Tsim Sha Tsui)に出て、南北に彌敦道(Nathan Road)が延びている。香港の映像でよく出てくる巨大な看板が並ぶ場所。
あてもなく北に向かって歩く。と、突然風雨が強くなってきた。そういえば先ほど、台風が接近しているという話を聞いた。
やがて傘を差していても歩くのが困難な状態になり、しばらく雨宿り。雨が弱まったのを見計らってまた進み、という感じでとぼとぼと北上していったが、我々の興味を惹くような店がなかなかない。
かなり歩いたところでマクドナルドに遭遇し、入ってみることにした。
様子は日本のマックとほとんど同じ。しかしメニューは全くといっていいほど違っていた。
さほど腹も減っていなかったのでオレンジジュースを頼もうとした。しかしバイトの姉ちゃん、英語がわからないらしい。
メニューに「橙汁」とあったので、メモに「橙汁(大)」と書いて見せて注文した。
雨の中を歩いてくたびれていたがやっと一息ついた。香港の中でもこの大通りは色々な人が集まっている。「人種のるつぼ」という言葉を昔社会科で習ったが、まさしくそんな感じであった。
それでかどうか、歩くだけでもなんだか倍くらい疲れるような気がした。

さて集合時間に遅れたら置いていく、と脅されていたのでもうそろそろ日航ホテルに戻らなければ成らない。
来たのとは違う道を通って戻ろうとしたところまた猛烈な雨と風、さらには雷まで鳴り出して足止めを食った。
なんとかおさまってまた歩き出す。すると、ついにゲームセンターを発見した。
日本でもたまにみかけるような、地下にある小さなゲームセンター。階段を降りていくと、やはりいかにも場末な感じの、しかし雰囲気は日本のそれとほとんどかわらない店。
というのも、ほとんど日本仕様のゲーム機がそのまま置かれているのである。
ガンダムや格闘の対戦系が主で、あとは音ゲー関係や一人用が少々、ネット対戦ものやプリクラなどは置いていなかった。
時間もないので冷やかし程度に少し遊んでから店を出た。しばらく歩くとまたゲーセンがあったので入ってみた。中身は大して変わらなかった。
ホテルへの帰り道では何度か迷いそうになったが、なんとか無事集合時間に間に合わせることができた。
出発前日に購入したガイドブックについていた地図が大変役に立った。これがなかったら確実に時間に遅れていたと思う。

日航ホテルからバスで移動した先はコンベンションセンターのような場所。
バスの号車ごとに入場するのでかなりの時間がかかる。ようやっと入場すると中でグッズの販売が行われていたがすでに長蛇の列。
しかもイベント開演前には閉められてしまうので実質買うことはできない状態で、結局後でショップに出向かなければならない状況は変わらなかった。

さて夜のイベントは楽しいクイズ&ゲーム大会。内容は
①10段重ねの蒸篭を早く運ぶ競争
②客席をカードに見立てた神経衰弱
③香港に関するクイズ
④客席で旗を速く受け渡すゲーム

始めにくじ引きで座席別に応援するメンバーが決まる。我々の席は亀井チーム。
結果の詳細については詳しくまとまっているサイトもあるのでここでは割愛。
進行はグダグダだったけど、何と言うかこの、中学生の時の林間学校でやったレクリエーションのような雰囲気がたまらなく楽しかった。
ゲームで優勝した高橋チームはごほうびで高橋と一緒の集合写真を撮ってもらう。
撮影の最中にミキティが一言
川釻v釻)<みんなで撮りましょうよ
ヲタ大歓声。結局全ブロック、娘。メンバー全員との集合写真を撮ってもらえることに。とまあこれは最初から決まっていたのであろう。
また長い時間かけて撮影。待つのも疲れる。やっと撮影終わって、今日のイベントはお開き。
退場もバス号車ごとということで規制退場。またまた長い待ち時間…
ようやく順番が来て、やれやれ、とホールを出ると…
「!!!!!!!」
娘。メンバー勢ぞろいでお見送り!しかも限定写真&フォトスタンドを手渡し!!
ここで来たかーサプライズ。私達の号車の手渡しメンバーは道重。
にわかに訪れた感動と興奮に疲れも吹き飛ぶ。浮かれモードでバスに戻る途中、現地のモーヲタ(女子)がなぜか我々の出待ちをしていた。
考えてみればせっかく香港に娘。が来ているのに目にすることもできない彼女達、気の毒な話である。

宿舎に戻った私達は、面倒だけど今日のうちにハロショで買い物を済ませてしまおうということに決めた。
12時まで営業しているという話だったのでまだまだ時間はあった。
イベント会場からの帰りのバスで日航ホテルへのアクセスの説明書きが配られたので、それに従っていけば大丈夫。
ショップがある日航ホテルは九龍島にあるのだが、私達の宿舎は香港島。行くのが非常に面倒くさいのである。
地下鉄かバスを使うことになるが、地下鉄の駅からかなり歩かなければならないことを今日の昼間に学習していたので、バスを使うことにした。

ホテルから歩いて5分のバス停から100番台のバスに乗って、海底トンネルを抜けてすぐのバス停で降りればもう日航ホテルの近く。
説明の通りにバス停に向かい、116番のバスに乗った。
初めて2階建てバスに乗って私達はかなりウキウキしていた。香港のにぎやかな街並みを縫うようにバスは走り続けた。
しかし何だか様子がおかしい。乗ってからほどなく海底トンネルに入るはずなのだが行けども行けどもトンネルに入る気配がない。
さらに私達以外の乗客がどんどん降りていく。結局バスは二人だけを乗せたままどうやら終点に着いて、また今来た道を逆に走り始めたのである。
ここに至ってようやく私達は間違った道を進んでいることを確認した。
しかし下手なところで降りても墓穴を掘るだけ。来た道を戻っているみたいだから、わかるところまで戻ったらバスを降りて軌道修正しよう、ということになった。

しばらく走ってバスは宿舎の最寄り駅周辺まで戻ってきて、おびただしい数の乗客で車内が埋まり始めた。そろそろ降りるべきか…と考えていたところ、何やら往路の時と違う雰囲気を感じた。
海底トンネルを示していると思しき標識が見えたのである。
「これ、トンネルに入るんじゃねえか…?」
案の定、まもなくバスは海底トンネルに入っていった。
この時は本当に安堵した。ずいぶん遠回りをしたけれど、ようやくハロショへの道が開け始めたのだ。
指示通り、トンネルを抜けてすぐのバス停で下車。少し歩くとついに日航ホテルにたどりついた。
この時点で時刻は23時30分。もう少し遅れていたらアウトだった…
急いで地下のショップに向かう。すると…
本来ヲタでにぎわっているべきその場所はがらんとしていて、数名のスタッフが店じまいのような作業を行っていた。
唖然とする二人。奥にいた女性スタッフに「あの…グッズは…」と恐る恐る尋ねると生写真等は当日分は終わりだが一人1セット限定のグッズは買えるようだった。
とりあえずホッとして、限定のトートバッグセットと、まだ売れ残っていたリストバンドを購入した。

さて今度は宿に戻らなければならないが、さすがにもうバスには怖くて乗れない。
地下鉄で帰ることにした。駅までの道順は手に取るようにわかる。結果的に昼間の徘徊は無駄なようで無駄ではなかった。
尖沙咀から地下鉄に乗って、宿の最寄駅の銅鑼湾(CauseWayBay)へ。
もう時刻は0時を回っていた。ところで一つ問題があった。
夕食を食べていないのである。昼食はかなりボリュームがあったがかれこれ12時間前である。
しかもここは香港。それなりの食事をしてみたいという腹づもりもあった。

駅のそばには和民などもあったが日本にある店にわざわざ入らなくても、ということでパスした。今思えば素直に入っておけばよかったのだが…
駅周辺をしばらくウロウロしたが時間が遅いこともあってなかなか適当な店が見つからない。
なんとなく宿の方向に少し進んだところで、ひときわ明るい大衆食堂風の店が現れた。深夜というのに店内も割とにぎわっている。
「こういうトコでもいいかな?」と、私達が近寄っていくと中からおっさんが手招きしてきた。もういい加減歩くのも疲れており、ふらふらと店に入っていった。

テーブルについて一息ついたのも束の間、注文をしなければならないが、ここのメニューには面食らった。
とにかくよくわからない漢字だらけでどんな料理なのか把握できない。
店のおっさんは手馴れたものでこちらがどぎまぎしているのを見て取るとメニューを指差してこれはいかが?みたいな感じで勧めてくる。
「蝦」という字を指して「エビ」とか言ってくるのでこちらも「あーエビ、エビいいね。じゃこれ一つ」ということになる。
結局勧められるまま、4品ほど頼んだ。
・麻婆豆腐ご飯(これはメニューを見てわかったので喜び勇んで頼んだ)
・肉ご飯(何の肉とか、調理方法は不明)
・エビの何か(勧められた)
・野菜の何か(勧められた)
ビールも頼んで、とりあえず色々あった今日一日を振り返ったりしていた。
やがて運ばれてきた料理を見て私達は言葉を失った。
量が多すぎるのである。一皿が裕に3、4人分はある。
詳細不明だった料理の正体は、牛肉の煮たやつみたいの(あまり柔らかくない)が乗っかったご飯と、エビの揚げたやつ(殻を剥いていないし表面が粉っぽくてまずい)と、ほうれん草みたいのをゆでたやつだった。
二人して黙々と食べたがどう考えても食べきれない。
せめて一皿だけは片付けようと野菜だけは死ぬ気で完食したが、他の3つは半分以上残した。
値段は安いので、大勢で行けばかなり楽しく過ごせると思うのだが…

そんなわけでこの日は気持ち的に完全敗北で終わった。娘。イベント以外は苦労の絶えない一日であった。
幸い、明日は昼過ぎまで自由時間なのでゆっくり睡眠はとれる。
疲れ果てた私達は、ホテルに戻るとシャワーもそこそこに、ぐったりと眠りに落ちていった。