きらりん☆レボリューション ファイナルステージ


於:中野サンプラザ

『極上!! めちゃモテ委員長』出演者の皆さんによる前座〜
1. 雲井さんの前説
2. オープニングVTR(きらりアイドル宣言)
3. 恋☆カナ
4. MC
5. バラライカ
6. MC
7. ハッピー☆彡
8. チャンス!
9. TOKYO FRIEND☆SHIPS
10. MC
11. アナタボシ
12. ガムシャララ
13. MC(きらりコーデクイズ〜!)
14. はなをぷーん
15. ふたりはNS
16. MC
17. 負けん気!強気!元気!前向き!
18. はてはてな
19. SUGAO-flavor
20. ひまわり
21. パパンケーキ
22. はぴ☆はぴサンデー!
23. きみがいる
24. MC
25. half of dream
26. VTR(MilkyWayを卒業します!)
27. タンタンターン!
28. MC
29. サンサンGOGO
30. ENCORE::MC(山ちゃん登場)
31. ENCORE::TOKYO FRIEND☆SHIPS
32. ENCORE::サンサンGOGO
33. ENCORE::エンディング

素晴らしいライブだった。
この日を最後に、歌って踊る生身の月島きらりを見ることができない無念。
しかし同時に、久しくハロプロ界隈では味わうことのなかった「引き際のカタルシス」のようなものを観客は待ち望んでいたようにも思える。
この日集まったヲタ諸氏はファイナルステージを成功に導いた功労者に数えられるべきだろう。
普通に考えればトイレタイムになってもおかしくないSHIPSの歌にも全力の声援を送り続けていた。
まずは観客一人一人が『きらレボ』の世界の住人になりきり、演者をスーパーアイドルとして崇め、讃える。
それがこのステージを最高に愉しむための術であることを今日のお客は感覚的に理解していた。


SHIPSの2人を実際に見るのは初めてだったけど、この最後の舞台に懸ける思いが伝わってきてやっぱり自然と応援したくなったわけだ。
思えば1年前、いきなり声優として出てきた彼らにいい印象を持たなかった向きも私を含め多かった。
でも彼らが1年間おそらく悩み、苦しみながらやってきたことが今日報われたんじゃないかと思う。


それは、MilkyWay雪野のえる花咲こべにの両名にももちろん言えることである。
SHIPSに比べ、声優としての評価は意外に低くなかった2人だが、この大抜擢に際し我々には想像し難いプレッシャーを背負ったはずである。
陰になり日向になり見守ってくれていた山寺宏一氏がサプライズで登場したと同時に堰を切ったようにあふれ出した涙は、それを物語るものではなかっただろうか。


何より、「座長」として最後の最後まであくまで毅然とした立ち居振る舞いでファイナルステージを務め上げた月島きらりこと久住小春
モーニング娘。としてのキャリアをスタートさせてから1年も経たないうちに舞い込んだこの大仕事には、我々ヲタでさえも驚きを隠せなかった。
しかし彼女は齢13歳にしてこれを自らに課せられた試練とはっきり意識し、真っ向から立ち向かっていった。
以降の快進撃についてはもはや語る必要もない。


過去にアニメと実物を融合させたアイドルという展開はいくつか試みられたが、ここまでの成功を収めた例を私は知らない。
2009年5月4日、虚構と現実の狭間で繰り広げられたこの奇跡のステージをもって、「アイドル革命」はしかと成し遂げられた。
その中心にいた革命家・久住小春の功績は、長きに渡り語り継がれることだろう。


―――アイドル”月島きらり”は、永久不滅です―――


彼女が残した言葉を胸に、『きらりん☆レボリューション』との別れを惜しむ観衆の声が、いつまでも会場に響いていた。